アパート・マンション経営入門 建築予定地の「周辺」を知る

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「都市ガス管敷設の有無」について、ガスは都市ガスとプロパンガスのどちらかを引くことになります。

都市ガスは、ガス導管が道路に埋設されていて、ガス導管から敷地まで引込工事をしてガスを供給するのですが、下水道と同様に道路に敷設されていない地域もあります。

一方で、プロパンガスは各物件ごとにガスボンベを設置して供給する仕組みとなっているので、道路の敷設有無に関係なく、どんな地域でも利用することができます。

初期の導入費用においては、都市ガス工事の方が高くなりますが、毎月の料金は都市ガスの方が安く抑えられます。

もし、都市ガスとプロパンガスのどちらか選択できるのであれば、都市ガスの方が入居者様にとってもメリットがあり、都市ガスの有無が入居率にも関わってくることもあるので、都市ガスの方が良いと思います。

プロパンガスについては、単身者向けのアパートだと、家族向けのアパートよりガスを使う量が少ないことが想定されるので、ガス種別はあまり問題にならない場合もあります。

また、プロパンガスの初期の導入費用は、ガス業者様によっては無償で導入できることがあります。

実際には、ガス業者様でなく、元請業者様との打合せによって決めていくことになるので、打合せの中で確認してみるといいでしょう。

初期費用を抑えて、事業収支を良くしたいのであれば、プロパンガスの方が適していますので、プロパンガスでも入居者が見込める地域なのか調査した上で、都市ガスにするのか、或いはプロパンガスにしるのかを決めるのもありだと思います。

「電柱の有無」について、建設予定地近くに電柱がある時は心配しなくてもいいのですが、40m以上離れた所に電柱がある場合は、新たに電柱を近くに建柱する必要があります。

道路占用を認められていない路線では、敷地内に電柱を建てなければならず、建設予定地内に建てれば他の電柱と配線できるのですが、例えば最寄りの電柱が70~80m離れていると、光回線やケーブルテレビ等の細い配線を自用地に引き込む場合は、自用地の他にもう1本中継の電柱を建てないと配線できません。

そうなると、他人の敷地に電柱を建てることとなり、電柱設置の交渉をする必要があります。

電柱設置を断れた場合、電線はメッセンジャーワイヤを利用してなんとか引き込めるケースがありますが、光回線やケーブルテレビの配線は「中継の電柱を建てないと引き込みできません」とお断りされることもあります。

そうなると、インターネットについてはWiMAX等の無線wifiを導入するしかネット環境を整備することはできません。

ケーブルテレビについては、ケーブルテレビの配線は引き込めなくても、アンテナを設置すればテレビは見ることはできます。

もし、電線までも自用地に引き込めないとなると、電気を使うことができないので、アンテナを設置しても電気が通っていないのでテレビは視聴できませんし、照明やコンセントも使えません。

電気が使えないアパート・マンションなんて誰も住みませんよね。

さすがに、工事途中で電気の引込ができないことが判明したというようなケースはないかと思いますが、電気は引き込めても光回線やケーブルテレビは引き込めないケースはあり得ますし、光回線やケーブルテレビの引込手配は見積外という業者が多いので、建築する前に確認しておきたいところです。

「接道道路の種別」について、道路は国道・県道・市道等に区分されますが、国道に接道している場合は注意が必要です。

国道に接道していると、乗入工事を行うにしても、他の電柱から自用地に建てた電柱へ配線工事をするにしても、道路を使う許可を取るのに国道事務所へ膨大な書類を提出し、審査に時間を要し、工事の許可が下りるまでにかなりの日数がかかってしまいます。

工事をするには仮設電気も必要で、国道事務所へ許可を取らないと仮設電柱を建てることができない場合、真っ先に工事業者様に申請をしてもらわないといけません。

国道に接道している土地にアパートを建てる場合、借入を起こす前に全体的な計画を明確にしておかないと、仮設電気が引き込めるまで工事が一時中断したり、アパートは完成しても乗入工事の許可が下りてないから乗入工事のみ残ってしまうことにより、引き渡しを受けることができず、工事期間中金利を金融機関に余分に支払わなければなりません。

よって、国道に接道している土地に計画を立てる場合は、申請に時間を要するものを明確にした上で借入計画や完成時期を設定するといいでしょう。

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