ストレスや悩みを抱えてしまうと、抜け出すのは容易ではないですよね。
会社であれば、「経営陣は現場のことが分かってない」「あの上司は無能なのに偉そうだ」「他人の悪口ばかり言う人が身近にいて不快だ」「なかなか評価してもらえない」のように、ストレスを感じる要因は様々です。
ここで注目したいのが、いつまでもストレスや悩みを持ち続けている状態に留まりたいのか、それとも早く抜け出したいのか、ということです。
実は、ストレスや悩みを長く持ち続けてしまう人は、無意識的にその状態に留まることを選択しています。
なぜなら、「自分は正しい」「間違ってるのは他人だ」とこだわり続けているからです。
自分は間違っていないから、相手が正すべきだと自分を正当化し、自分の主張を周囲に認めてもらうか、或いは対象となる相手が改善しようとするまでは、自分の正当性にこだわり続けます。
当然ながら、相手も相手の言い分があるので、そんな簡単には自分の思い通りになってくれません。
それ故に、ストレスを感じ続け、苦しくなってしまうのですが、そこに気付いていない人が多いように感じます。
今回の記事では、ストレスや悩みを抱える期間を最小限にして、早く気持ちを切り替え、ストレスフリーになるコツを紹介します。
自分で決めつけ、判断することで、ストレスや悩みを作り出している
草薙龍瞬氏の著書『反応しない練習』は、あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」を日常生活に活かすための方法を説いている本で、“役に立つ仏教本”です。
この本で、人が悩んでしまう理由の一つは「判断しすぎる心」にあると書かれています。
人が悩んでしまう理由の一つは、「判断しすぎる心」にあります。
「判断」とは、この仕事に意味があるとかないとか、人生は生きている値打ちがあるとかないとか、彼と自分を比較すれば、どちらが優れている、劣っているといった「決めつけ」「思い込み」のことです。
出典元:「反応しない練習」著者:草薙龍瞬
また、「どうせ自分なんて」といった「自虐」も判断ですし、「もう、最悪」「不運だ」のようにガッカリしたり落ち込んだりするのも判断です。
そして、「あいつは何もわかってない」「あいつのことが嫌いだ」といった「人物評」も判断です。
このように、私たちは日常生活の中で、あらゆる判断を無意識的にしていて、それらに「執着」してしまうから、余計にストレスが溜まったり、悩みが増してしまうのです。
嫌いな人のことを考えれば考えるほど、イライラしてきませんか?
自分は不運だとか、評価されてないと嘆くほど、苦しくなりますよね?
つまり、自分で決めつけて判断し、執着することで、自らストレスや悩みを作り出し、増やしているのです。
ただし、人物評や粗探しが好きな人の場合は例外で、あれこれ判断することが好きで、周囲の同調を得ることで承認欲を満たそうとするので、認められると良い気分になれるのです。
また、あまり執着してないので、ストレスを感じることもないのです。
このような人からターゲットにされて、悪口を言われたり、批判をされたとしても、相手にしないことです。
反応してしまえば、相手は面白がって、自分の承認欲を満たすために批判や悪口をエスカレートさせるだけなので、適当に受け流しましょう。
「いい・悪い」「好き・嫌い」のように、良し悪しを判断しないこと
では、ストレスを溜めず、余計な悩みを持たないようには、どうすればよいでしょうか?
それは、「無駄な判断をしない」ことです。
ここで言う「無駄」とは、「いい・悪い」「好き・嫌い」という主観的なことを指します。
「あの人の態度はいいけど、この人の態度は悪い」とか、「あいつは好きだけど、こいつは嫌い」のように、物事の良し悪しを判断する癖がつくと、いつのまにか自分が正しいと思うことにこだわるようになり、「悪い」とか「嫌い」と思う対象にストレスを感じるようになります。
また、自分とは価値観や考え方も異なるので、自分の思うように共にやっていくことができず、悩まされるようにもなります。
主観的に「いい・悪い」「好き・嫌い」等と判断することで、ストレスや悩みを生み出してしまうのですから、正に「無駄な判断」と言えるでしょう。
よって、ストレスフリーな生活を送るためにまず心掛けたいのは、「良し悪しを判断しないようにすること」です。
良し悪しを判断しないようにするためのコツ
無駄な判断を止めればストレスや悩みを生み出さないことは頭で理解できたとしても、いざやろうと思えば大変難しいと思います。
なぜなら、「自分は正しい」「間違ってるのは他人だ」とこだわり続けてきたからです。
「自分が正しい」と認めてほしくて、上司に反発したり、訴えてきたり、自分に同調してもらえる人に話を聞いてもらったりしてきたかと思います。
つまり、「自分が正しい」という判断をし続ける限り、ストレスフリーな生活を手に入れることはできません。
よって、「自分は正しい」という考えから離れてみるといいと思います。
自分が正しいと思うことは、他人にとっては必ずしも正しいとは限りません。
私たちは生まれ育った環境も様々ですし、元々持っている性格や価値観も異なるのですから、「いい・悪い」「好き・嫌い」の判断基準だって当然、異なります。
また、見ているポイントだって違うのですから、「自分は正しい」と思っていても、他人からすれば別の見方があって、「それは間違ってるよ」ということだってあるのです。
さらに言えば、仮に自分が正しかったとしても、「自分は正しい」という態度が出まくっていたら、いくら正しくても周りからは好意的に見てもらえないでしょう。
「自分が正しい」と執着するのは、単なる自己満足の為です。
他人には自分と違った考え方や価値観がある、と認めることさえできれば、ストレスや悩みは随分と軽くなりますよ。
ただし、判断することが「有益であり、役に立つこと」に繋がるのであれば、積極的に判断して、提案をしてもいいと思います。
例えば、「この部分をこう改善すると、作業効率も上がって、早く仕事が終わるようになる」とか、「この項目をこちらに代替すれば、性能も落とさずにお金を抑えられる」のような判断です。
いかがでしたでしょうか。
ストレスフリーな生活を送るコツは、「無駄な判断をしないこと」です。
「いい・悪い」「好き・嫌い」のような無駄な判断は、単なる自己満足や自己正当化の為の小さなことです。
そんな小さなことは早く手放して、伸び伸びと生きる道を選んだ方が幸せになれると思いますよ。
本気でストレスや悩みを抱えている状態から抜け出す覚悟があるのであれば、今日から「無駄な判断はしない」と固く決意して、実行してみてください。
今回の記事は、草薙龍瞬氏の著書『反応しない練習』の中で役に立つと思えた箇所を引用して執筆しました。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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